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2015-03-17 14:28:09
シャッターを押して、写真になるまで
デジタル一眼レフカメラでは、ファインダーで覗いたままの光景を写真に収めることができます。しかし、どうしてそのように写真を撮ることができるのでしょうか。カメラ内部のパーツの動きと共に確認してみましょう。
外からレンズに光が当たると、カメラ内に実像が生み出されます。この実像が感光材に当たることで写真として記録されます。しかし、平常時はその間をシャッターが遮っているので、シャッターボタンを押すまでは勝手に写真になることはありません。
また、レンズから感光材に届くまでの間には、いくつかの細かい調整がなされます。
一つはピント合わせです。被写体とレンズの距離によって、実像ができる位置というのは変わってしまいますから、それがちょうど良いところに結ばれるようにレンズを前後させて調整していきます。
そしてもう一つが絞りになります。感光材にあたる光量が多すぎたり、少なすぎたりすると、適切な明るさの写真を撮ることができません。そこで、絞りと呼ばれる孔状のパーツを閉じたり開いたりすることによって、光量を調節していきます。
こうした調整は、マニュアルでも行うことができますが、通常は、カメラ側でオートで行ってくれます。
そうして調整された映像を、私たちはファインダーを通して見ることができます。デジタル一眼レフでは、シャッターの前にクイックリターンミラーと呼ばれる鏡を設置して、それにより光を上向きに反射させることによって、実像をピントグラスというパーツに写し込み、ファインダーから確認することを可能にしています。このクイックリターンミラーは、シャッターボタンを押した時、シャッターが開く前に収納されるようになっています。
つまり、写真の一連の流れは以下のようになっています。
レンズから光が入り、実像ができる→実像のピントを合わせる→絞りで明るさを調整する→クイックリターンミラーに反射された像をファインダーで確認する→シャッターを切る→クイックリターンミラーが収納され、シャッターが開く→感光材に実像が記録される
この流れさえ分かっていれば、いよいよ撮影技法を理解することが出来るようになります。次回は、これらの仕組みを応用した撮影技法について、説明してきたいと思います。